産業廃棄物マニフェストの保管期間は何年?A~E票・電子マニフェスト・紛失時の対応まで解説

コラム

産業廃棄物の処理ではマニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付が義務付けられていますが、廃棄物が適正に処理されたことを証明する重要な書類なので一定期間の保管義務があります。

産業廃棄物のマニフェストとは

産業廃棄物のマニフェストとは、排出事業者が産業廃棄物の処理を委託した際に、廃棄物の流れを管理するための産業廃棄物管理票です。

廃棄物が、排出事業者→収集運搬業者→処分業者に引き渡され、最終処分まで行われたことを確認する制度です。

この制度は、不法投棄を防止する目的で、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)によって義務付けられています。

マニフェストの保管期間の概要

マニフェストは、一定期間保管する義務があります。不法投棄の防止、行政の立入検査、廃棄物の処理状況の確認などのためです。

環境省や自治体の立入検査では、過去のマニフェストの提示を求められることが多いので、適切に保管しておく必要があります。

マニフェストは何年間保管するのか?

産業廃棄物のマニフェストの保管期間は、5年間です。この保管期間は、廃棄物処理法施行規則により定められています。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則からの引用です。

(管理票交付者が送付を受けた管理票の写しの保存期間)
第八条の二十六 法第十二条の三第六項の環境省令で定める期間は、五年とする。

保管期間の起算日は、一般的にはマニフェストの最終処分終了の確認日とされています。最終処分が完了してE票(最終処分終了票)を受領した日から5年間保管する必要があります。

マニフェストの保管が必要な対象者

排出事業者

産業廃棄物を出す事業者です。たとえば、建設業・製造業・解体業・工場・医療機関などです。排出事業者は、返送されたマニフェストを保管する義務があります。

収集運搬業者

産業廃棄物を運搬する業者も、マニフェストの控えを保管する必要があります。

処分業者

中間処理業者や最終処分業者も、マニフェストの控えを保管する義務があります。

A~E票とは?マニフェストの種類

紙マニフェストは、通常、7枚つづりになっており、A票~E票に分かれています。

産業廃棄物のマニフェストの主な内容は次のとおりです。

内容
A票排出事業者控え
B1票収集運搬業者控え
B2票排出事業者へ返送
C1票処分業者控え
C2票排出事業者へ返送
D票中間処理終了票
E票最終処分終了票

排出事業者は、B2票・C2票・D票・E票が返送されることで、廃棄物が適正に処理されたことを確認できます。そして、これらの票を5年間保管します。

マニフェストの保管方法

マニフェストの保管方法には、特別な形式はありませんが、一般的には、年度ごと、排出事業所ごと、委託先ごとなどで整理して保管します。

また、すぐ提示できる状態にしておきます。自治体の立入検査では、過去のマニフェストを提示するよう求められることがあります。ファイル保管やバインダー保管、PDF保存など、すぐに確認できる状態にしておきます。

電子マニフェストの場合

紙のマニフェストだけでなく電子マニフェストを利用する事業者も増えています。電子マニフェストは、JWNET(電子マニフェストシステム)を利用します。

電子マニフェストの場合、データがシステム上で(クラウド)管理されるため事業者が紙で保管する必要はありませんが、登録内容の確認義務はあります。データは5年間以上保存されます。

マニフェストを紛失した場合

マニフェストを紛失した場合ですが、委託先へコピーを依頼します。収集運搬業者や処分業者が控えを保管していますのでコピーを取り寄せて保管することが一般的です。

紛失すると自治体の指導対象になる可能性もあるため、保管方法の見直しや電子化などの対策をとったほうがよいでしょう。

マニフェストの保管義務違反の罰則

マニフェストに関する義務に違反すると、廃棄物処理法により罰則の対象となる可能性があります。マニフェスト未交付、虚偽記載、不適切な管理などです。

罰則としては、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がありますし、行政処分や指導の対象になることもあります。