産業廃棄物を排出する事業者にとって、産業廃棄物管理票交付等状況報告書は、毎年必ず確認すべき法定手続きです。
マニフェスト制度は全国共通ですが、報告書の提出先や提出方法は、自治体ごとに異なります。産業廃棄物管理票交付等状況報告書の制度、マニフェスト制度との関係、全国共通ルールと東京都・千葉県・茨城県の実務上の違い、電子申請・電子マニフェスト利用時の扱い、注意点などについて解説します。
産業廃棄物管理票交付等状況報告書とは
産業廃棄物管理票交付等状況報告書とは、排出事業者が前年度に交付した産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付・回収状況をまとめ、毎年1回、都道府県知事等へ報告する法定報告書です。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律からの引用です。
(産業廃棄物管理票)
第十二条の三
その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者(中間処理業者を含む。)は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に当該産業廃棄物の運搬を受託した者に対し、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を記載した産業廃棄物管理票を交付しなければならない。
7 管理票交付者は、環境省令で定めるところにより、当該管理票に関する報告書を作成し、これを都道府県知事に提出しなければならない。
提出義務者は、産業廃棄物を排出し、紙マニフェストを交付した排出事業者です。処理業者ではありません。あくまで排出事業者の義務になります。

マニフェストとは
マニフェスト(産業廃棄物管理票)とは、産業廃棄物が「適正に運搬・処分されたか」を確認するための管理票です。
マニフェストの役割としては、不法投棄防止、排出事業者責任の明確化、処理状況のトレーサビリティの確保があり、マニフェストの種類には、紙マニフェスト、電子マニフェスト(JWNET)があります。このうち、紙マニフェストを使用した場合に提出義務が生じるのが、産業廃棄物管理票交付等状況報告書です。
全国共通のルール(提出期限・対象期間)
まず、全国共通の基本ルールですが、対象期間は、毎年4月1日~翌年3月31日(1年度分)で、提出期限は、毎年6月30日までになっています。
提出先としては、産業廃棄物を排出した事業場の所在地を管轄する都道府県知事等となっていますが、政令市・中核市の場合は市長が提出先になることがあります。
東京都の場合
提出先は、東京都環境局 資源循環推進部 産業廃棄物対策課 規制監視担当となっています。
電子申請(東京共同電子申請・届出サービス)に対応してますが、紙の提出も可能です。報告書様式は国様式ベースです。
提出部数が1部ですが、郵送提出の場合でも副本(控え)の返送は行われません。電子サービスによる提出でも、副本を返送するシステムがありません。窓口で正副2部提出した場合のみ、提出時に東京都の受付印を押した副本(控え)を返却されます。
千葉県の場合
提出先は、千葉県の場合は、千葉県環境生活部廃棄物指導課指導企画班になり、政令市は、各市に提出します。原則は紙提出になるようです。詳しくは、各提出先にご確認ください。千葉市、船橋市、柏市の場合は、市役所に確認してください。
茨城県の場合
提出先は、事業場の所在地を管轄する県民センター環境・保安課等まで提出してください。
電子申請は一部対応してるようですが、紙提出が中心になっています。郵送または持参です。
問い合わせ先は、次のとおりです。
県民生活環境部廃棄物規制課不法投棄対策室
〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6
電話番号:029-301-3033

電子申請・電子マニフェストの場合
電子マニフェスト(JWNET)を利用している場合は、原則として、産業廃棄物管理票交付等状況報告書の提出義務は免除されます。電子マニフェストの情報が行政側で把握できるためです。
ただし、紙マニフェストと電子マニフェストを併用している場合、紙マニフェスト分については報告書提出が必要になります。
電子マニフェストは、廃棄物の排出から最終処分までの流れを、インターネットを通じて電子的に管理する仕組みで、排出事業者・収集運搬業者・処分業者が「情報処理センター(JWNET)」を介して情報をやり取りします。
よく間違うことの多い注意点
「処理業者が提出すると思っていた」というミスがよくありますが、これは間違いで、排出事業者の義務になっています。
数量の単位・合計が合っていないと問題になります。マニフェスト控えと必ず突き合わせが必要です。
提出先は、本社所在地ではなく「排出事業場所在地」です。間違わないようにします。
また、電子マニフェスト利用していると、紙での提出は不要と思い込んでいる場合がありますが、紙マニフェスト併用時は提出が必要になります。



